まだまだ16歳なんて遊びたい盛りに、母親やほかの兄弟のために働くことは過酷すぎたといっても過言ではないのです。
しかしやはり自分のように学もなく、肉体労働でしか働くことができないというようにならないためには、妹や弟にはどうしても大学まで出してやりたいと思ったんです。
そこで歯を食いしばり、親方に倣って大工仕事を一生懸命学び、5年後には後輩を指導できるまでに成長することが出来ました。
でも一生懸命働いてもやとわれの身では、たくさん収入を得ることができません。
手取りも13万円前後で、仕送りするとほとんど手元に残らず、これではいけないと思うようになったのです。
そこから私は奮起して5年後には自分で会社を立ち上げようと考えるようになっていきました。
26歳の時に自分は仕事でためたお金300万円を自己資金にし、工務店を開業することにしたんです。
親方は私の独立を心から喜び、各方面に私のことをよろしく頼むと口ぞえしてくれました。
小さな仕事はどんどん私の方に仕事を親方は流してくれ、起業して3年間は非常に順調でたくさんのお客さんに恵まれたのです。
しかしながら親方がそのあとなくなってしまい、親方が口添えしてくれなくなったこともあり、お客が一切つかなくなってしまったんです。
これではいけないと思い、一生懸命ネットやチラシ広告などを使って広告活動などを行い、販促をかけましたが一向にお客は来ず、だんだんと会社の経営が難しくなって行きました。